(大都会の街中で行われるようなお祭りとは違って、どうぶつたちのぬくもりを感じられるもてなしだと思った。広場の敷地はそう広くないので、どんな屋台があるのか把握するのはそう難しくなかったろう。けれど不思議と、物足りないとは感じない。一通り歩いて見てまわった後、アルコールの売っている屋台まで戻って、ホットワインを一杯買った。焦げ茶のライダースは風を通しにくいはずだったが、寒がりのおとこにはそれでも足りない。外気に触れている短い尻尾が縮こまっているのは、よくよく観察しなければわからなかったかもしれないが。温かいワインに口をつけて、その香りに目を細める。しかし長身の己が歩きながら飲むのも危ういかと思い、近くにいた彼もしくは彼女の肩をとんとんと叩こう。)──座る場所、あるか知ってます? ついでに何かつまみも欲しいんですけど……(おすすめはないだろうか、なんて聞きたげに首をかしげる。自分の足でもう一周すれば、そのどちらも見つかるだろうけれど。せっかく用意してもらった交流の場だ。ついでに世間話でも出来たら良いと思いながら、手の中のプラコップを軽く揺らした。)