(酒で火照った体を風に当て意識の輪郭を取り戻せば、次なる目的はまだ膨れぬ腹を満たす事に向けられた。立ち並ぶ屋台へと足運びそこで一度歩を止めて、念入りな準備と島暮らし体験者への歓迎具合が伺える様子にほうと感嘆の息をひとつ。)よくここまで準備したな。(感心を呆れの薄皮で覆って放てば、だからこそ何を食べるかと言う問題に直面する。普段は甘味を求めがちだが、と目移りしてしまうのは種類の豊富さ故。だからこそ眉根寄せた思案は終ぞ見つからぬ結論を違った形で表出させ)――ねぇ、今何取った?俺、何食べるか迷っててさ、参考までに教えてよ。何なら今日食べたやつの中で美味しかったのでもいいよ。(街頭インタビューの唐突さで近場にいた相手へ声を掛けたのは警戒心の化身としては思い切ったもの。その大胆さを傲慢さと共に見せたのは若しかしたら既に賑わいに当てられた結果かもしれない。それにしたって唐突な問いかけだ、対した相手を伺う視線は僅かに揺らいで。)