(陽射しが暖かな昼下がり。絶好のお洗濯日和に嬉々として川へ向かった。本日のお供は小脇に抱えたお気に入りのぬいぐるみ。大中小あるうち、どのクマを連れ出すか悩みどころであったが、真冬の洗濯は短時間でも堪えるもの。欲張ってしまっては、全てを洗い終える頃には身体が冷えきるだろう。昨年痛い目にあったから間違いない。失敗から学び一先ずはチビちゃんから、ちゃぷちゃぷ水浴びさせようと。)……小さいな。すぐ終わ──っ、ぇくち。……………ん?(独り言を遮った音の主を探して空を仰ぎ見るも、お日様な筈がなく。日が照っているとはいえ、冷えた風は容赦なかった。気にせず続けようとするも、暫し水に晒された手は感覚が鈍い。気を抜くとクマが川の流れに攫われてしまいそうだ。)手、どうにかしないと………ウッ、さむさむ………。(震える身体を擦り、洗濯は一時中断。チビちゃんには日当たりの良いところでお留守番を頼み、近くのカフェへ避難を。メニューも見ず店内を見渡して、適当に先客の一人に目星をつけたなら注文は簡単だ。)あの人と同じやつ。…………が良いんですけど、それ。……な、なんですか?(不躾な言い回しに辿たどしく付け足せば、窺う様にしっぽが左右に揺れていた。)