(いつもより静かに感じる朝だった。まあ、ミーナにとってこの地での“いつも”だなんて数週間程度の話なので気のせいと言われればそれまでなのだが、底冷えする肌寒さに身を震わせながら扉を押し開いてようやくと至る。一面の白。染め上げられた銀世界が、如実に物語っていた。)ひゃ~~っ雪だ~~!(夜のうちが一番強かったのだろうか、現今ちらちらと降る程度にも関わらず大地を埋めるほどには雪が積もっているようだった。急ぎ踵を返し帽子と手袋とコートを装備して、そのまま飛び出していけばいつもと違う足音を楽しみながらひらけた場所を目指して行こう。キャンプ場近くまで辿り着いて、早速とばかりに屈むと丸めた雪玉を両手で固めていく。それでミーナの目論見は凡そ絞られるだろうか、真白い地面の上をころころと転がして転がして、もうひとつ同じように作られた雪玉もまた転がして。僅かに大きさの違う雪玉を積み重ねれば、雪だるまの完成――には、程遠い。)出来っ……てなぁーーい!まだまだ全然寂しいなっ!?オシャレさせたげないとだ!(今のままではただの白い雪玉ふたつ。すぐさま尖った耳をぴょこりと跳ねさせながら帽子を外して雪だるまへと贈呈するが、まだまだ満足いかないらしい。)あっ、ねえねえそこのひと~!この子イカした感じに出来るアイテムとか持ってなーい?(通りがかった誰かそのひとへ、気安い調子で声を掛けて巻き込んでしまおう。)