(この島に来て三週間が経った。来週にはもう帰らなくてはいけないと思うと、島暮らしの期間がどれだけ楽しくはやく過ぎ去ったか思い知る。けれど、今日はクリスマス。そんな寂しさも吹き飛ばすくらい華やかな一日だ。昼間は島を散歩したり毎日恒例のエイブルシスターズへの顔出しをしたりとしていたら、冬至も過ぎた事もあってあっという間に夜になってしまった。その帰り道、イベント事を確認してから帰ろうと案内所前を通りがかったなら、そこには特大のクリスマスツリーが飾られていた。それを見つけた瞬間、その大きさと煌びやかさにハリィの双眸はイルミネーションに負けないくらい輝いた。)わあっ、おおきなクリスマスツリーなのですわ!(一体何メートルあるのだろう。見上げても見上げても空へと続く輝きは、同じように見上げている住人やツアー参加者たちの目と心を奪っているようだ。中には住人が作ったらしきオーナメントなんかも飾られていて、微笑ましくて目尻が緩む。と、ふと両腕に抱えていた、先程木を揺らしたら落ちてきた小振りなクリスマスリースの存在を思い出す。帰ったら仮家に飾ろうかと思っていたけれど、)……クリスマスツリーにリースを飾ったら可愛い気がしますわ(ぽそりと疼いた好奇心。それからきょろ、と辺りを見回せば近くにいたどうぶつに声を掛けて。)あの、相談があるのですけれど、ツリーにこのリースを飾ってもよろしいのかしら?(相手がツアー参加者であれ、元からの住人であれ、念のため誰かに相談はしておきたかった。)